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2024.3.22

ニュース

3/15、第9回医薬品開発研究センターシンポジウムを開催しました

 2024年3月15日(金)、東北大学薬学部・薬学研究科 医薬品開発研究センター(RCPD)と未来型医療創成センター(INGEM)、および東北大学未来型医療創造卓越大学院プログラムの共催で、第9回医薬品開発研究センターシンポジウムをハイブリッドで開催しました。

 

 本シンポジウムは、「低分子でタンパク質を繰る」というテーマを掲げ、近年の低分子化合物創薬の革新的なモダリティーである「標的タンパク質分解誘導化合物(PROTAC)」、すなわち、低分子化合物により高分子のタンパク質を手繰り寄せ、選択的に分解するという技術の最近の進展について取り上げました。本シンポジウムでは、愛媛大学プロテオサイエンスセンター長の澤崎 達也教授、同センターのプロテオ創薬科学部門長の竹田 浩之准教授、東北大学で本技術を駆使した創薬研究を行っている生命科学研究科の石川 稔教授、薬学研究科医薬品開発研究センターの山越 博幸助教にご講演いただきました。今回も、薬学研究科のみならず、他部局、他大学、製薬会社等企業から多くの申込みがあり、会場でも50人を超える教員、学生にお集まりいただきました。

 

 澤崎 達也教授は、近接タンパク質をビオチン化する新しい酵素AirIDを用いた細胞内、ならびに個体レベルでのタンパク質相互作用を解析する技術について解説され、さらにこの技術により見えてきた現在のPROTACの一つの大きな課題を克服するための解決方法を紹介いただきました。また、竹田 浩之准教授からは、28,000クローンを搭載したヒトプロテインアレイとAlphaScreenを組み合わせたハイスループットなタンパク質間相互作用、並びに低分子化合物の標的タンパク質の同定技術についてお話しいただきました。石川 稔教授からは、神経変性タンパク質など凝集タンパク質を分解するPROTAC並びにミトコンドリア内のタンパク質を分解する化合物について紹介いただきました。最後に、山越 博幸助教からは、澤崎教授と竹田准教授のグループとの共同研究により同定された標的タンパク質を分解するPROTACの迅速な開発を目指した、薬学研究科内の分野横断的研究についてお話いただきました。いずれの技術も、東北大学での創薬研究を大きく推進するものであり、これらの技術をもとに、医薬品開発研究センターと、他部局、企業との連携がいっそう促進されるものと考えられます。

 

    澤崎 達也教授

 

    (左から)竹田 浩之准教授、石川 稔教授、山越 博幸助教

 

 東北大学薬学部・薬学研究科 医薬品開発研究センター(RCPD)との連携をご希望される先生方は、お気軽にご相談いただければと思います。

 

 

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