2022.7.19
ニュース7月7日(木)、INGEM & ToMMoセミナーシリーズで慶應義塾大学 末松誠教授が講演されました
今回は、慶應義塾⼤学医学部教授末松 誠 先⽣(東北大学客員教授)をお迎えし『データシェアリングによる医療課題の克服と課題~新型コロナからの教訓~』をテーマに講演いただきました。
講演では、2015年に国立研究開発法人日本医療研究開発機構(AMED)初代理事長就任にあたり尽力された医療ビッグデータの集積方法やその取組みについてお話がありました。特に希少難病研究における国内外の事例についてお話しされ、AMEDが推進するIRUD(Initiative on Rare and Undiagnosed Diseases:未診断疾患イニシアティブ)においてはToMMoの設立で膨大な数のレアバリアント情報が公開され、疾患原因バリアント同定への動きが加速したと述べられました。
最後に新型コロナウイルスの変遷から得られた課題として、新興感染症が健康長寿社会の最大のリスクにならないために、感染症の領域でも国民に公共性の高い情報をリアルタイムで共有する事、患者や多くの人々の参画による普及活動の推進・協力、ならびに専門分野や国境を越えたデータシェアリングが重要であると述べられ、ToMMoの研究者の皆さんにはより一層頑張っていただきたいと締めくくられました。
ハイブリッド形式で開催したセミナーには、ToMMo、INGEMの教職員を中心に約60名の参加があり、質疑応答では活発な意見が交わされました。セミナー開催後はToMMo山本機構長をはじめとする教職員と意見交換会への参加、また2021年度に東北メディカル・メガバンク棟内に設置したクライオ電子顕微鏡等を視察されました。
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