2022.4.21
ニュース3月31日(木)、INGEM & ToMMoセミナーシリーズ第18回を開催しました
2022年3月31日(木)、ToMMo医療情報ICT 部⾨ ゲノム医療情報学分野の永家 聖 講師が『超⾼次元データの統合データベース構築と健康状態空間による構造化について』をテーマに講演いたしました。
生物実験をメインとした研究をしていた大学生時代や中国での留学経験などを交えた自己紹介の後、「ゲノムコホート調査は個人に合わせた予防医療確立の鍵である」として、大規模な前向きゲノムコホート調査で得られたデータを長年にわたり追跡調査することで、未来型医療のエビデンスとなるビッグデータが収集できるということを示すことから講演が始まりました。
そして、生活習慣や体質などのデータや、生体試料から得られた質や大きさの全く異なる膨大なデータを統合データベースとして持つことで、正確な層別化情報の提供が可能になることを、具体例を示しながら説明されました(例えば、バリアント情報×HbA1c×飲酒×2型糖尿病罹患歴といった、体質と生活習慣とを組み合わせた絞り込みが可能、など)。また、この統合データベースを構築するためのデータフローや構築フロー、データベースの構造、検索性能や収載データ量などシステム面についても説明がありました。
併せて、新しい機能を追加すると共にビジュアルを刷新し、より使いやすいものにして公開した新カタログの紹介もありました。
(詳しくはこちら)
後半では、コホート参加者全体の多様な健康状態を表す多次元データを次元圧縮することで健康状態空間における状態として表現する研究について紹介されました。参加者のデータが解析によりさまざまな型に分けられ、集団に内在する疾患リスク群(クラスタ)構造発見の概念実証の例を挙げられ、この統合データベースを層別化だけではなく、「構造化知識データベース」として構築していきたい、と締めくくられました。
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