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2021.8.12

ニュース

8/6、第4回 医薬品開発研究センターシンポジウムを開催しました

 2021年8月6日(金)、東北大学薬学部・薬学研究科 医薬品開発研究センター(以下RCPD)と当センターおよび東北大学未来型医療創造卓越大学院プログラムの共催で、第4回 医薬品開発研究センターシンポジウム「脳と創薬」をオンラインで開催いたしました。

 今回のシンポジウムは、RCPDの脳作動薬グループを中心に、東北大学で進められている脳創薬の最前線で活躍する若手研究者に講演いただきました。また特別講演として、本学薬学研究科の卒業生である村松 里衣子 先生(国立精神・神経医療研究センター神経研究所・部長)をお招きしました。

 村松先生からは「神経、免疫、内分泌システム連関による脳神経回路の修復・老化の制御」というテーマで、脳の神経回路の修復、老化メカニズムについて最近の研究を元に解説いただき、さらに新しい創薬シーズについて示唆いただきました。
 医学系研究科 機能薬理学分野 原田 龍一 助教からは「神経変性プロセスを可視化するPETプローブの開発」というテーマで、アルツハイマーの診断薬としてのタウのイメージングを目指したPET診断薬の開発と臨床応用について、最新の知見をお話しいただきました。
 薬学研究科 先進脳創薬講座 川畑 伊知郎 特任准教授からは「レピー小体病の新たな発症機構と創薬戦略」として、αシヌクレインの伝搬と細胞内取り込みに、脂肪酸結合タンパク質とドパミンD2受容体が必須であることを報告されるとともに、この観点から新たな創薬戦略について示されました。
 そして、東北メディカル・メガバンク機構 ゲノム解析部門 の宇留野 晃 准教授からは、「Nrf2を標的としたアルツハイマー病の治療戦略」というテーマで、アルツハイマー病におけるNrf2の防御的役割を示されるとともに、アルツハイマー病治療の標的分子としてのNrf2について概説されました。

 いずれも脳を標的とした創薬に関連したアトラクティブな発表内容で、活発な討論もなされました。当日は学内から薬学研究科、医学系研究科、歯学研究科、工学研究科の教職員のほか、海外の大学からの参加者もあり、また製薬会社等企業からの参加も前回よりも増え、全体で60名を超える参加者がありました。

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 RCPDには、脳作動薬グループ、免疫制御グループ、腎・代謝ストレスグループ、COVID-19対策研究グループがあり、INGEMの神経脆弱性専門委員会、免疫脆弱性専門委員会、血管脆弱性専門委員会、酸化ストレス専門委員会と共通する体制となっています。
現在、既存の建物の改修によるRCPDの設置が進んでおり、次回はそのキックオフシンポジウムを開催する予定です(2022年3月予定)。

 

関連リンク

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東北大学薬学部・薬学研究科 医薬品開発研究センター

東北大学大学院薬学研究科

東北大学大学院医学系研究科

国立研究開発法人 国立精神・神経医療研究センター神経研究所

東北大学未来型医療創造卓越大学院プログラム

東北メディカル・メガバンク機構