2024.7.8
ニュース7月2日(火)、INGEM & ToMMoセミナーシリーズで京都大学の石濱泰先生が講演されました
今回は、京都大学大学院薬学研究部の石濱 泰 教授をお迎えし、『高速、高感度、高深度プロテオーム解析のための瞬速プロテオミクスプラットフォーム』をテーマに講演いただきました。
石濱先生は、次世代シークエンサー(NGS)の登場でゲノム解析の低コストと高速化が劇的に進んだように、プロテオームシークエンサー(LC/MS/MS)でも同様のブレイクスルーが必要であると考え、課題として取り組んでいます。
プロテオームシークエンサーの「Throughput(速度)、Sensitivity (感度)、Depth of Analysis (深度)」3つのなかでも、まずは「Throughput(速度)」の高速化に注力。1検体あたりの所要時間を84秒までに短縮し、1日1000検体の解析を達成しました。さらに高深度化、高感度化の様々な検討を行い、試料100ngからタンパク質3000検体を同定するまでに至りました。この一連の実験により、10年前の数値と比べて感度は100倍に上がり、速度は300倍も早くなりました。
1週間の連続分析では連続4900検体を達成。また近年取り組まれている血漿プロテオーム(Plasma Proteome)においては、ToMMoの膨大な検体を活用することに期待を寄せられています。
ハイブリッド形式で開催したセミナーには、ToMMo、INGEMのみならず、学内から多分野の教職員、医学系研究科の学生、約50名の参加がありました。また講演後の質疑応答、および木下副センター長をはじめとする教職員との意見交換会において、活発な意見が交わされました。
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